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ミュージックホール応援団

a0248606_8414277.jpg 一九七七年(昭和五十二年)五、六月公演「エロスの森のひめごと」のパンフレットに「ミュージックホール応援団」についての記事がある。「嗚呼!!花のN.M.H.応援団」と題された文章を書いているのは当時TBSのアナウンサーだった鈴木治彦さん。記事には「TBSモーニングジャンボ 奥様八時半です 司会者」と紹介がある。
 鈴木さんの一文には「応援団」入団のよろこびがあふれている。さすがにファンとしての年季もはいっていて「とに角、日劇の五階が演芸場からミュージックホールに変わって以来のファンを自認している」とある。
ふつうには知られていないこの応援団について「嗚呼!!花のN.M.H.応援団」に探ってみよう。
 まずメンバーとして名前が見えている方を敬称略で列挙してみる。池田弥三郎慶大教授(鈴木さんの師であり仲人でもあったとか)。田辺茂一紀伊國屋書店社長。音楽評論家安倍寧。作家では寺山修司、当時参議院議員だった野末陳平、タレントの毒蝮三太夫、演劇評論家戸板康二、歌手でエッセイストの石井好子。総勢は二十五名だったそうだ。入団とともにクレジットカード状の団員証が渡され、その裏には「応援団規約」がビッシリと書かれていた。
〈1本会ハ日劇ミュージックホールヲ応援シ、ソノ健全ナル発展ニ寄与スルコトヲ以テ目的トスル。
 1本会ハ、人格高潔、品行方正、学識経験豊富ナル、紳士淑女ニシテ日劇ミュージックホールヲ熱烈ニ愛スル者ヲ以テ団員トスル。
 1団員ハ出演者、特ニぬうど諸嬢ヲ舞台芸術家トシテ尊敬シナケレバナラナイ。但シ尊敬ノ余リ特定ノ個人ト限界ヲ超エテ接近シ、すきやんだるノ原因トナルガ如キ行為ヲナスコトハ厳ニコレヲ慎ムモノトス。〉
 ほかにもあるが、上の最後の項目なんか気になりますねえ。なにしろ鈴木さん自身が「団員の面々はこの規約をながめて、何を思うのだろうか一様に、ニヤニヤと意味ありげに笑っていた。果してこの規約にピッタリあてはまる人や、これを忠実に守れる団員はいるのだろうか」と書いているほどだ。
 上述したように鈴木アナは慶應の出身で、応援団員二十五名のうち慶應義塾出身者が池田弥三郎先生はじめ七名を占めていた。

by yumenonokoriga | 2013-12-05 08:40 | 日劇ミュージックホールの文学誌 | Comments(2)

Commented by saheizi-inokori at 2013-12-05 10:23
そんなご注意がなくても接近することなど夢のまた夢でした、この人生は。
Commented by yumenonokoriga at 2013-12-05 16:17
これから先にファンタスティックなことが待っているかもしれませんよ。お互い。